しばしば文理論を唱える意見の中には、「理系分野は科学で、文系分野は非科学」であると主張し、同時にそれが文理を分ける区分であるとする物も散見される。
だがこの議論は一般に想像される以上に複雑な議論であり、そもそも『科学』とは何を持って『科学』と呼べるのかという言葉の定義の問題にまで遡らなければ根本的な解決は難しい。『科学』の定義を巡っては、科学哲学の分野に置いて長年に亘っての議論が交わされており、定義の内容によっては人文・社会科学のみならず自然科学のほとんどが厳密な意味での『科学』の定義から外れてしまう、科学を定義する上において非常に重要である「科学的手法」として現状挙げられている方法論への是非など、多くの問題が山積しており未だに統一した見解が出されたとは言い難い状態である。故に実際に行われている諸学問の研究活動では不毛な議論と化している感のある「線引き問題」を嫌って、こうした問題を棚上げしている場合も少なくない。
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万学の基礎たる哲学では、数学・物理学・化学・生物学などが古くより主要な研究対象とされており、それらの学問から哲学に転じた人間も少なくない。こうしたひとつの学問領域に限定されない考え方は、リベラル・アーツ的な視点として古来より存在している。現在ではそれを(文系と理系の双方の考え方を同時に扱おうとする態度を明確にしている場合は特に)文理融合と呼ぶ。